仏具の豆知識⇒仏壇の歴史とこころ

■仏壇の歴史

日本人の生活に密着した仏教は、欽明天皇の時代に百済より伝来し、その後聖徳太子が仏教精神を政治に取り入れたのを機に貴族社会に広まりました。当時は加持祈祷や守護信仰がその多くを占めていましたが、685年に天武天皇が『諸国の家毎に仏舎を造り、仏像をご安置して礼拝するように』とのみことのりを出したことから始まります。


日本最古の仏壇は法隆寺の「玉虫の厨子」 とされますが、室町時代には床の間に祖先を祀るようになり、仏壇が広く普及するようになったのは江戸時代になってからです。仏壇は仏教の宇宙観を示す須弥山(しゅみせん)世界を表し、一段高くなった須弥壇にご本尊を安置します。ご本尊とは信仰の対象としてもっとも尊重されている中心的な仏像のことです。


■仏壇のこころ

つまり仏壇とはご本尊をご安置する神聖な場所で、言い換えれば家の中に設置したお寺なのです。また、亡くなった方は仏さまになられ、お寺は仏さまを祀る場所でもありますから、仏壇はそのようなご先祖様を祀る場所でもあります。


この仏壇に対して、香や花を供え灯りをともして感謝の気持ちでお祈りすることで心も姿勢も正しく安定します。親が毎朝毎夕姿勢を正して仏壇を拝めば、その後ろ姿を見て子供達は知らず知らずのうちに仏様の存在を知り、ご先祖様に見守られている安心感と、生きていく上の礼節をしることとなり、子供達にとっても良いしつけとなります。

それゆえに、仏壇はこころの要であるとともにしつけの要でもあり、それが社会の根本的な礎になるのではないでしょうか。